江戸風鈴を作ってきた

今日は自分だけのオリジナル江戸風鈴を作れる江戸風鈴工房へ行ってきた。

マイ風鈴が作れるのは新御徒町駅からすぐのまるよし風鈴さん。

江戸風鈴を作っているのはこのお店を含めて日本に2店舗しかないという。今や貴重な存在である。

今回はガラス吹きから体験できるコースなので早速ガラス吹きに挑戦。

店の奥には風鈴専用の窯があり、そこにガラスを先端に付けた棒を差し込んでうまいことクルクルっと回すことでガラスを溶かし、息で膨らむようにしていく。

まるよし風鈴を営む藤原親方。

伝統工芸の世界では師匠のことを親方と呼ぶと教えてくれた。

まずは自分で棒を回しながら息を吹き込んでみるが…

もちろん上手くいかず、いびつに膨らんでしまった。

自分で上手く出来るようになるにはこの段階までで3年そうで、さすがに体験では3年も待ってくれないので親方に棒を回してもらい僕は息を吹き込むだけ。

少し膨らましたらもう一度窯の中に棒を戻し、ガラスを追加してもう一度息を吹き込む。

この段階でガラスに吊り下げる紐を通すための穴をあけて、さらに窯でガラスを追加する。ここまで出来るようになるのにさらに7年かかるらしい。

最後は思いっきり息を吹き込み、風鈴のガラスは完成である。

最後はもはや親方に全てを託しきっていて、我ながらもう少し頑張れよと言いたくなる。

同行者とのガラスを比べると大きさも違っている。膨らませ方次第で音が変わるため、一つとして同じ音の風鈴はない。

このあと絵の具を使ってガラスの内側から絵付けをしていく。

そして完成したのがこちら。


テーマは深海だ。

真ん中にいるのは深海のアイドル、メンダコ。その他にもチョウチンアンコウやリュウグウノツカイ、そして海底火山描いたのだが、イマイチ深海っぽさが出なかったので「SINKAI」と書いておいた。すぐ言葉で説明してしまう大人のズルさが出た。

同行者は全面を塗り爽やかな空を表現した。
こうやって並べられると僕の風鈴がどう見ても幼稚園児の作品にしか見えない。

いや、幼稚園児はローマ字でSINKAIとは書けないのでそこは一歩リードしていると言っていいだろう。

幼稚園児に一歩リードしていることに喜びを感じる自分が恥ずかしいが、何が言いたいかというと曲面、それも自由に筆が扱えない内側に絵を描くのは予想以上に難しいので絵心がない人は覚悟しておいてほしい。

何はともあれ無事に完成した風鈴は我が家で涼しげな音を届けてくれている。

ガラス吹きから絵付けまで大体50〜90分の体験で料金は1,700円。

普通に風鈴を買うことを考えると、オンリーワンの風鈴が手に入ってこのお値段はなかなかお得なので、ぜひ日本の伝統工芸を体感しに訪れてみてはいかがだろうか。

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