水テイスティングしてみた。

今日からファミリーマートで「津南の天然水」が発売された。

もともとファミリーマートのプライベートブランドであるFamilyMartCollectionとして「霧島の天然水」が発売されていたのだが、その第二弾という形で発売されたのが「津南の天然水」である。

というわけで早速この二つを飲み比べてみることにした。

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こちらがその二つの水。パッと見たところあまり違いはないように見える。まぁ水だから当たり前なのだが、どちらも天然水ということでどちらも天然水らしいオーラを醸し出している。(考えてはいけない、感じるのだ。)

ただよくよく見てみると違いがある。

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ラベルの上部分と下部分、どちらもそれぞれのデザインが施されているのだ。またペットボトルの高さもわずかに津南の天然水の方が高く、内容量は一緒なのでその分スリムな作りになっている。

同じような水であるがここまでデザインを変えるのにはどのような意味があるのだろうか。津南と霧島それぞれのイメージをパッケージデザインで表しているのだろうか。正直、津南と霧島に対する既存のイメージがない僕にはさっぱり分からないが、津南の天然水の方がスリムでオシャレなデザインであるため、洗練された場所だと思っておく。

さて、大事なのは中身である。外見ばかりに囚われていては真の姿を知ることは出来ない。それは人間も同じだ。むしろ人間の60%は水で出来ているのだから、水を知ることは人間を知ることと同じと言っても過言ではない。

ラベルを見ると津南の天然水は硬度17mg/L、霧島の天然水は硬度150mg/Lとある。硬度とは水の硬さを表す数値でmg/Lはそのまま「度」と置き換えることが出来る。

一般的に

硬度0~100度を軟水
硬度100~300度を中程度の軟水(中硬水
硬度300度以上を硬水

という。WHOの基準だとまた範囲が変わってくるが概ね上記の認識が一般的と思われる。

つまり津南の天然水は軟水、霧島の天然水は中硬水ということになる。

「これはけっこう余裕で違い分かるんじゃないの~♪」

そんな気持ちで僕は水テイスティングを始めた。

お察しの通り、その幻想はすぐに打ち砕かれた。

一口飲んで全然分からなかったのである。これは当たり前といえば当たり前の話である。正直今まで「これはこういう水か…」と意識して飲んだことはなかった。オシャレな街である津南の人たちに申し訳ない。さらに言えばオシャレな街というのも俺の勝手な思い込みなので、勝手に津南に劣ってしまった霧島の人たちにも申し訳ない。

しかしここで僕はあることに気付いた。この2つの水しか比べる対象がないから違いが分からないのではないか?もっと他の水と比べれば違いも分かってくるのではないか?同じネコ科であるヒョウとチーターの違いが分からなくても、そこにライオンという存在が加わればヒョウとライオン、ライオンとチーターの違いは分かるようになる。つまりそういうことである。(考えてはいけない、感じるのだ。)

というわけで一気に水を増やしてみた。

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どーーん

並べてみると壮観である。左から硬度が低い順番に並べてある。

津南の天然水     17度
南アルプスの天然水  約30度

いろはす       30.8度
クリスタルガイザー  38度
ボルビック      60度
霧島の天然水     150度
エビアン       300度

といった感じだ。ボルビック、霧島の天然水、エビアンはそれぞれ一気に硬度が上がっており独自のフィールドを築いているといった感じだ。南アルプス・いろはす・クリスタルガイザーは狭い範囲でひしめき合っており競合といったところだろうか。またファミリーマートが新しく出した津南の天然水は30度付近のコアエリアを避けての戦略ということだろうか。

ちなみに僕はコンビニでバイトをしているが、一番売れるのは南アルプスの天然水、次いでいろはすである。

では気を取り直して再び水テイスティングを始めよう。

まずは南アルプスの天然水を一口

「………うん。」

飲み慣れたいつもの味である。
次にいろはすを一口

「…………?」

飲み慣れたいつもの味である。
次にクリスタルガイザーを一口

「…………??」

あまり飲んだことはなかったがさっきも飲んだ味に感じる。
次にボルビックを一口

「…………???おいしい???」

昔、我が家ではボルビックを飲んでおり、懐かしい味がした(ような気がする)。ちなみに他の水との違いは懐かしさで心が詰まり言葉に出来ない。(分からない

最後にエビアンを一口

「…………??!!!!」

最後の最後でやっと違いを感じることが出来たのだ。エビアンはそれまでの水とは違い独特の「味」がある。目をつぶって飲むとよく他の水との違いが分かる。おそらくこの味こそがミネラルであり「口当たりの硬さ」なのだ。

ファーストテイスティングでは1種類以外判別することが出来なかった。予想外の惨敗となってしまった。

しかし、そのあとうんうん唸りながらちびちびと飲み比べているうちに、僅かな違いをそこはかとなく感じ取れるようになってきたような気がしないでもないような気がしてきた。テイスティングにトライしてくれた何人かの友人の感想と合わせて紹介すると、

「南アルプスの天然水といろはすはほぼ同硬度だが、いろはすの方がわずかに甘い風味がする?南アルプスは”ただの水”っぽい」

「クリスタルガイザーは他の30度級に比べてくせがある」

「ボルビックはくせがない」

「やっぱり津南の天然水は柔らかいねー(したり顔)」

「ボルビックは薬を飲むのに適した硬度だって医者に言われた(豆知識)」

などの意見が集まった。

人は物事に熱中して熱く語っているうちに「知ったかぶり」になってしまうらしい。

違いが分かってきたところで、目をつぶってコップに注がれた水を飲み、どの水か当てるという有りがちなことをやってみた。

とりあえず口の中をリセットしようと思って水を飲んでも、その後当てるのが水なのでそのリセットも邪魔になってしまいどうしようもないのが水テイスティングである。

意気揚々と臨んだものの、エビアン以外の水は判別できず。これまでの努力はなんだったのか。ここまで水に裏切られた経験はそうそうない。

水ソムリエまでの道のりはまだまだ遠かった。

ところで、友人にテイスティングしてもらう時は事前に、「どの水がお気に入り?(いつも買う?)」と質問し、その水と他の水を比べてもらった。

その結果、エビアンをいつも飲んでいるという人がいなかったこともあり、全ての人がいつも飲んでいる水とその他の水を判別することが出来なかったのである。

つまりこれは誰も水を味で選んでいないということである。極端に硬度が高いエビアンは除外するとしてもその他6種類の味が判別出来ないのだから、別にどの水を飲んだっていいということになる。真に味で水を選んでいる人はものすごく少数なはずだ。(ただ日本人の口にあう硬度は南アルプスの天然水・いろはすなどの30度くらいな気がするため、自然とその2つが売れ筋になっている気は、する。)

これは言い換えると水はマーケティングや広告によって価値の決まる究極の商品なのである。多くの人が水を選ぶ際に基準としているのは商品のイメージ、そして値段、大きさなのだ。

今回の水テイスティングでは思わぬ事実が判明してしまった。(無理やり)

ぜひ固定観念にとらわれず色々な水を試してほしい。どうせ味なんて分からないんだから。

しかしどうせなら「違いの分かる男」になりたいので、水テイスティングを今後のライフワークとしていこうと本日5度目の尿意を感じながら思うのであった。

※水テイスティングに挑戦するときは水中毒に注意してください。たかが水だがされど水。用法用量を守ってきちんと摂取しましょう。

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