三角コーナーのコーナーとしてポテンシャルを開花させたい

三角コーナーといえばどこの家庭でもお馴染みの存在である。

台所のシンクの片隅に置かれた目立たない存在ながら、いちいちゴミ箱にごみを捨てる動作を簡略化してくれる三角コーナーは、台所に立つ者にとっては大変ありがたい文明の利器と言えよう。

そんな三角コーナーだが、その実用性に不相応な扱いを受けていることも少なくない。どうせごみを捨てるからすぐに汚れてしまうことを理由に掃除も疎かになりがちだ。

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我が家の三角コーナーも例にもれずお粗末な状態であり、到底人前にお披露目できる状態ではないので、モザイク処理をしておいた。何か事件を起こしたわけでもないのに、である。三角コーナーが被害者の会を立ち上げてキッチンユーザーを起訴してきたとしても勝てる気がしない。

これ以上三角コーナーに不憫な思いをさせていいのだろうか。そんなことはない。

三角コーナーは今まで以上に三角コーナーとしてのポテンシャルを遺憾なく発揮し、コーナー界の寵児として注目されなくてはならない。

というわけでこれを作った。

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名付けて「三角リングコーナー」である。

コーナー界の寵児として名を馳せるには、コーナー界でも特に注目を集めているものを参考にするのが手っ取り早いだろう。注目を集めるコーナーといえば、やはりプロレスリングのコーナーだ。

コーナーからレスラーが起死回生の技を決める瞬間の盛り上がりを三角コーナーにもぜひ味わってほしい。

簡単に作り方も紹介しておこう。

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用意したのは三角コーナーと丸ゴム、スポンジの3つ。全て100円ショップで揃えた。合計324円のリーズナブルさだ。

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まずは三角コーナーの2辺の壁を思い切って取り除く。コーナーポストとなる部分は残しておく。

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次にスポンジのゴワゴワしたブラシ部分を引きはがし、先ほど残した三角コーナーのポスト部分に巻き付けて接着剤で固定する。

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これだけでだいぶリングコーナーらしさが増す。ポイントはスポンジという水回りの道具を利用することで全体的に一体感が出ることだ。水にぬれることが本職の素材を使うことで実用性への期待も高まる。

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次に丸ゴムをマッキーで黒く塗り、コーナーポストに沿う形で取り付ければ完成だ。

早速、三角コーナーの定位置に設置してみよう。

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思った以上にリングコーナーっぽい。

これまでは出来るだけ目を向けたくなかった空間があっという間にワクワクする空間へと生まれ変わった。大改造劇的ビフォーアフターならば「なんということでしょう」というナレーションが入ること請け合いだ。

ここからは実際に使ってみた模様を三角リングコーナーのチャンピオン「シン・リンゴ」の活躍を追う形でお伝えしていきたい。

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その極限までに絞られた肉体から繰り出される技の数々は、どんな敵も寄せ付けない。ただのリンゴの芯とは言わせない、日本中を震撼させたゴジラも恐れる最強の生ゴミ「シン・リンゴ」の登場だ~!!!

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挑戦者のタマゴも良い戦いを見せ、シン・リンゴをコーナーまで追い詰めた!

しかしシン・リンゴ、コーナーポストへと登った!!

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出るか!シン・リンゴの必殺技!林檎式アップルドライバー!!!

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でましたー!!最強の林檎式アップルドライバーにより、タマゴ選手は一発ノックアウトです!

そんな最強プロレスラーシン・リンゴの前に次なる敵が現れる。

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レスラー離れした活かした髪型がトレードマークのナスパックチャンだ!!(頭はナスのへた、身体は出涸らした麦茶のパック)

ナスパックチャンはアジアで最も強いと称されたレスラー、その華麗な技に最強のシン・リンゴも次第に追い詰められていくが、ついにシン・リンゴの必殺技、林檎式アップルドライバーを繰り出すチャンスが!!

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しかし、ナスパックチャンは寸前でロープへ避難!そしてマットにまきびし(ミニトマトのへた)をまいたー!!

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まきびしの上にまともに落下したシン・リンゴは大きなダメージを受けている!!

立ち上がれるのかシン・リンゴ!?

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なんとか立ち上がったシン・リンゴだが、身体はボロボロでこれ以上試合が続けられる状況ではないと判断され、リングサイドからタオルが投げ込まれます!(なぜか大量に)

ナスパックチャンと死闘を繰り広げたシン・リンゴはこの試合をもって現役引退を発表。三角リングコーナープロレスの歴史に名を残す名試合となったこの一戦を戦ったシン・リンゴとナスパックチャンは試合後も進行を深めた。

そして、5年後…

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レスラー引退後、ナスパックチャンとの交流を通じて本来の自分を知ったシン・リンゴは女性に、思い出のコーナーでめでたく挙式をあげたのであった。(まさかの展開)

ー完ー

三角コーナーだけでなく思わぬポテンシャルも開花する最後となったが、三角コーナーにはこれからも勝手にスポットライトを当て続けていきたい。

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