ツイッターを見ていたら、みんな大好きサイゼリヤの広告が出てきた。
「ミラノ風ドリアは科学の産物です。」という下手したら食欲を失いかねない衝撃的なキャッチコピーに、既に社会人の私もインターンシップに参加してみたいと思ってしまったのだが、それよりも何よりもこの写真のミラノ風ドリアが腕時計にしか見えない。科学の産物度合いで言ってもきっとミラノ風ドリアより腕時計の方が上だろう。
というわけで、ミラノ風ドリア風ウォッチを作った。
意外とイカしている。そして思った以上にミラノ風ドリア風だ。
ミラノ風ドリアを前にミラノ風ドリア風ウォッチをつける。これでこの記事は終わりなのだが全国100万人のミラノ風ドリアファンのために完成までの模様もお伝えしておこう。
まず元となる時計はドン・キホーテで990円の格安ウォッチを買ってきた。100均やネットでも探したが、これが一番ミラノ風ドリアにぴったりの形だった。正直、こんな真っ白で中途半端なデザインの時計を使う人はほとんどいない気がするし、最初からミラノ風ドリアになるために生まれてきた腕時計なのかもしれない。さすがは何でも揃うドン・キホーテだ。
これを分解していくのだが、これまた便利なアイテムが世の中には揃っている。
腕時計の裏の隙間に差し込んでフタを開ける工具が100均で売っていた。100均なのに200円する上、「技術を必要とします」の注意書き付きという100均の中でもかなりレベルの高い一品だ。
これを使って、まずは時計をバラバラに。割りと簡単な作りだ、腕時計。工作向きだ。やっぱりこれ工作用腕時計だろ。
サイゼリヤで撮ってきたミラノ風ドリアをパソコンに取り込んで加工し、印刷。普通のコピー用紙ではなく奮発して光沢紙に印刷をした。一切の妥協は許さない、これはミラノ風ドリア作りとも一致する思いだ。
第一段階として文字盤をミラノ風ドリアにすることに成功した。しかし、真っ白の中に閉じ込められたミラノ風ドリアは全く食欲をそそらない。抗菌済みミラノ風ドリアという感じでむしろ科学の産物っぽさは増したかもしれない。
腕時計をミラノ風ドリアに仕立てるために、マスキングテープで文字盤部分を覆い、スプレーで着色する。
そしてミラノ風ドリアウォッチが完成した。予想以上にミラノ風ドリア感があって、ちょっとしたサイゼリヤへのおでかけにぴったりである。
というわけで、さっそく着用してサイゼリヤへ。
やたら難しいことで有名なお子様メニューの間違い探しに頭をひねり、
「店長が撮った観光写真」感満載のミラノ大聖堂をじっくり鑑賞し、
トイレマークもイタリアンカラーというこだわりっぷりに感嘆したところで、いよいよミラノ風ドリアを注文。
今日も安定感のあるミラノ風ドリアだ。いつでも変わらない安心がここにはある。
では、ミラノ風ドリア風ウォッチと比べてみよう。
違うのは大きさだけと言っても過言ではない。
むしろ明るさを調節したウォッチの方が美味しそうな気すらする。これ、サイゼリヤ公式アイテムとして販売すればバカ売れ間違いないだろう。ノーマル版、半熟卵付き版(+60円)の2パターンでぜひ発売してほしい。
実際につけてみるとこんな感じ。
これをミラノスタイルと言わずしてなんと言おう。ミラノ風ドリア風ウォッチをつけてこそ真のミラノ風ドリアー(ミラノ風ドリアを頻繁に食べる人)である。
それに味もいつもより美味しい気がする。このウォッチをつけて食べることで、「俺は本当にミラノ風ドリアが好きなんだ…!」と実感することができ、我が子をみるようにミラノ風ドリアを過大評価してしまうのかもしれない。まだ我が子はいないが、いつか我が子が出来たら「お前はお父さんにとってミラノ風ドリアのような存在なんだ」と話してやりたいと思う。
このミラノ風ドリア風ウォッチを誇りに、これからもミラノ風ドリアーを自負していきたい。