東京でも桜の満開宣言があり、いよいよ春がやってくる。
春といえば桜、桜といえば花見、花見といえば上野公園だ。
上野公園に行くと、私はいつも思うことがある。
それはパンダ推しすぎるということだ。
上野の街どこにいってもパンダである。何か1つのゆるキャラが街中に溢れていることはよくあるが、「パンダ」という一般的な動物種がここまで街中に溢れているのは意外と珍しいのではないだろうか。
というわけで今回は上野公園周辺に点在するパンダたちを探して、その魅力に迫りたいと思う。題して「2016年 春のパンダコレクション」通称「パンコレ」を開催したい。
目隠しでモフコロ感を演出
まず最初のキーワードはモフコロ感である。パンダに支持が集まる大きな理由として「パンダの適度にモフモフとしたイメージや全体的にコロコロとした丸さ」が挙げられるだろう。
そこで上野公園周辺のパンダたちを見ていくとある共通点に気が付いた。
モフモフ感や丸みを表すコロコロ感を表現していると思われるパンダにはみな目がないのである。ぬいぐるみは否が応でもモフモフ感が表れるとは思うが、写真2枚目のお菓子のパンダなどは良い感じにモフコロ感が出ている。
で、目がないというのはつまり本物のパンダに近いということだ。もちろん本物のパンダに目はあるが、黒の毛に埋もれていてよく見えない。
要はリアリティを追い求めると自然とパンダ特有のモフコロが表れてくるのだ。
目隠しがモフコロ感を演出、これはパンダ業界の定番スタイルとしてぜひ覚えておいてほしい。
ちなみにこのパンダたちも目が書かれておらず、設置当時は植物でモフコロ感が表されていたと推測されるが、時を経て植物に元気がなくなり哀愁を漂わせている。
目は口ほどにものをいう
では逆に目がしっかり描かれているパンダを見ていこう。
目が描かれると途端にモフコロ感がなくなる。
3枚目の写真のパンダなどはきっと目が書かれていなければもう少しモフモフした感じが出ていたと思う。
その反面、パンダから何かを訴えられている感がハンパない。
黒の中に白い目という特徴から一般的な動物よりも眼力が強調されていることが原因かもしれないが、どのパンダも目で何かを語っている。おそらく目に意識がいくためにモフコロ感もあまり感じないのだろう。
プリクラ機に書かれたこのパンダなどは、もう懇願している。
「記念にどうぞ!」ではなく「お願いだから撮って!」と書いてあってもおかしくないレベルだ。
先ほど写真を載せたワッフルクッキーには目のないパンダが載っていたが、こちらのクッキーには目があるパンダが描かれている。それだけでモフコロ感が消え、たぶんこのクッキーはワッフルクッキーよりも素朴で粉っぽいクッキーなんだろうな、というイメージが湧く。
「目は口ほどにものをいう」ということわざは昔の人がパンダを見て思いついたのかもしれない。
負けられない戦いがそこにはある
実はパンダ以外にも上野公園周辺にはキャラクターがいる。
台東区のキャラクター「台東くん」や上野公園PRキャラクター「うえのん」だ。
台東くんは頭が「台」の字にかたどられた西郷さん風のキャラで、西郷さんも上野公園の目玉なわけだし、上野公園でもっと活躍の場が与えられてもよい。
うえのんに至っては上野公園の公式PRキャラクターである。もっと露出していくべきだろう。
しかし、公園内にはパンダばかりだ。
昨今のゆるキャラブームに乗って安易に登場したキャラクターに上野の街で大きい顔をさせるわけにはいかない、そんな気迫をパンダからは感じる。
全くパンダに関係ないものまでパンダである。
パンダのパンも何種類も作られている。
1つくらい「うえのん」のパンがあっても良さそうだが、そうはいかないのだ。これが企業だったら独占禁止法で訴えられているだろう。
ちなみにこのパン屋の一番人気のパンは、
コアラパンである。
パンダには、まだ目指す高みがあるのだ。
2016年春新作パンダ「ハイブリッドパンダ」
最後にこの春、登場した新作パンダコレクションを紹介したい。
地下鉄銀座線のホーム扉に書かれたパンダである。
遠目から見ると目がよく見えず、モフコロ感を演出しているが、近づくとちゃんと目が書かれており、「この先は線路だ!近寄るな!」というメッセージを伝えようとしている。モフコロ感と眼力を融合した新たなハイブリッドパンダだ。
実際に見るとわかるが、右から2番目のこちらを見ているパンダの眼力が凄まじい。
凄まじすぎるので、思わずgif画像を作ってしまったくらいだ。
※見過ぎるとパンダが嫌いになるかもしれないので要注意
あなたはどんなパンダがお気に入りだろうか。
くれぐれもお気に入りのパンダトークに熱が入りすぎて友人同士で殴り合いのケンカになり、あなたの顔がパンダにならないように注意して欲しい。