みなさんはブーバキキ効果をご存知だろうか。
まずこちらの画像をご覧いただきたい。
これはある国でブーバとキキと呼ばれる2つの図形。
さて、どちらがブーバで、どちらがキキだろうか。
このような質問をすると、回答者の母語や年齢に関わらず
およそ98%もの人が星形の図形をキキと答えるという実験結果がある。
これがいわゆるブーバキキ効果であり、イメージと語感の相関を示すものだ。98%はかなり驚異的な数字であるが、それだけ語感は人々の潜在意識に刷り込まれているということだろう。
僕は先日、日経MJの記事でこの効果について知ったのだが、同じ記事の中で取り上げられていたラーメンズの「名は体を表す」というコントがこのブーバキキ効果をテーマにしたもので、とても面白い。
20分あるので時間がある時にどうぞ。
こうして見てみると世の中のほとんど全てのネーミングは語感を重視して考えられているように思う。
「カントリーマアム」は優しい感じがするし
「ガルボ」「ビスコ」は硬い感じがするし
「トッポ」「ポッキー」「プリッツ」はどれも尖ってそうだ。
お菓子のような次々に新商品が出るものは特にそうだろう。
逆に言えばネーミングからターゲットを推測する事もできる。
G・B・Zなど破裂音系の濁音は男心をくすぐると言われているが、それを考えると「GABA」という商品は、商品そのものを全く知らなくても男性ターゲットの商品なのではないかと推測できる。
実際「GABA」はメンタルバランスチョコレートとして「ストレス社会で働くあなたに」というコピーと共に売りだされており、男性のチョコレート消費を促した商品であると思われる。
あとは人の呼び方にもブーバキキ効果が表れている気がする。
女性から絶大な人気を誇るフィギュア男子も「ゆずる」ではなく「はにゅう」のほうが彼の中性的な美しさに似合っている。
いつでもどこでも熱血の元テニスプレイヤーも「まつおか」ではなく「しゅうぞう」と呼ばれた方が暑苦しい感じがして似合っている。
人々は意識せずに「はにゅう」や「しゅうぞう」など、よりイメージに合った呼び方を選択しているのだ。
こう考えると我が子への名前の付け方も悩んでしまうところである。
例えば男の子の場合、
「ごう」「だいご」「ごろう」
などはいかにも男っぽい感じがして、男らしく育てたいという親の意気込みが感じられる。(逆にオネエにもこういう男らしい本名の人が多いような気がする。男らしさを押し付けられた反動なのだろうか)
ちなみに2014年度の男の子の名前ランキングは以下のような結果だ。
どれもほとんど角がなく、柔和な感じがする。
世間的に男らしさよりも中性的な優しさが求められているということだろうか。
このように、人々の潜在意識に刷り込まれた語感というものを考えて世の中を見てみるとまた違ったものが見えてきて楽しいし、あこがれの「アダ名をつけるのが上手い人」になれるかもしれない。アダ名をつけるのが上手いやつはわりと人気者だ。
ブーバキキ効果、覚えておいて損はない。
コメント
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