セブ島に旅行に行っていたお客さんからお土産をもらった。マンゴー味のお菓子でパッケージには英語でマンゴーロールとあった。
マンゴーロールなるものを今まで食べたことがないのでマンゴーロールといって多くの人が「あぁマンゴーロールね」と納得する一般的なものなのかどうかは皆目見当もつかない。知名度が謎なので一応説明しておくとマンゴーを粘りのあるもの(飴?)と一緒に練り上げて成型したようなお菓子だ。
これがまぁ大層ネチョネチョしていた。ネチョネチョしすぎて個装袋に貼り付いてしまい食べるのが大変なほどだった。
こういうお菓子は日本では売っていない。ネチョネチョしすぎて袋から取り出しにくとお客さんからのクレームに繋がるからだろう。飴を直射日光が当たる場所で長時間保管していると溶けて個装袋から取り出せなくなるが、このマンゴーロールは最初からネチョネチョで取り出しにくいのだ。食べやすさなんて全く考えられておらず、ユーザビリティもクソもない。
しかしながらこのマンゴーロール、ネチョネチョであるがゆえに美味い。否応無く歯にまとわりついてくるネチョネチョがダイレクトなマンゴーの甘みを感じさせる。THE海外のお菓子という感じで口の中で異国情緒が溢れている。異国情緒が溢れ出したらもう勝ちだろう。ちなみにTHEといってもダイソーではない。
そんなことを思いながら翌日そのお客さんにマンゴーロールが美味かったことを伝えると、僕以外には評判がすこぶる悪かったらしい。なんなら配った本人も不味いお菓子と言っていた。なんでこれ買ってきた。
ただ不評がゆえにまだ余っていたらしくさらに2つくれた。ネチョネチョ好きが功を奏したのが、一方でネチョネチョ好きの市民権の得てなさを実感した瞬間でもあり、なんとも言えない感情になった。
この時の感情に音をつけるならやっぱりネチョネチョだろうか。