ご無沙汰しております。
さて皆さん砂丘といえばどのような風景を思い出すだろうか。
おそらくこのような風景をというか大体の人は鳥取砂丘を思い出すのではないだろうか。
この写真も僕が鳥取砂丘に行った時のものだが、鳥取に行って実際に砂丘を見ると感動する。こんなに大量の砂が積もるってもう意味がわからないから、人智を超えてるから、きっとそんな理由だろう。ちなみにこの旅行中、鳥取県内で最も賑わっていたのは砂丘だった。多くの人を呼び寄せる力がこの場所にはある。
しかし実はこういう海岸部にある砂丘が砂丘の全てではない。
一体他にどんな砂丘があると言うのだろうか。その砂丘も僕に感動を与えてくれるのだろうか。
というわけで今回は川のほとりに出来るという河畔(かはん)砂丘の日本最大のものを見に行ってきた。
降り立ったのはこちら
東武伊勢崎線の南羽生駅。とんがったところが一つもない駅名だ。やわらかそう。
この駅から歩いて20分程で目的地だ。バスもあるが一日2回くらいしかこないので素直に歩こう。
途中にあった看板。古代蓮の里ってなんだろう。「古代」ってつくものはなんでも気になる。
遠くから見たときは「ドラックストア」かと思ったが「トラックショップ」だった。
年中夢中なので休みの日があるのかないのかは分からない。
ペロペロ塩めんとは一体…時間がなくて食べられなかったのが残念。
そんなものを横目に見ながらついに目的地周辺に到着。
この「会の川」という下流で利根川に注ぐ川のほとりに日本最大の河畔砂丘が形成されている。
そもそも緑が豊富な日本では内陸部に砂丘ができることは珍しく、木曽川、最上川、利根川それぞれ3河川の流域及び旧河道周辺にのみ存在する珍しい地形なのだ。
それではいよいよ日本最大の河畔砂丘である志多見砂丘をご覧いただこう。
こちらが志多見砂丘だ。
こんなに緑が多いのに砂丘と言っていいのだろうか。
鳥取県民が見たら「ラクダが歩けないじゃないか!」と怒るだろう。
エジプト人もリビア人も怒りそうな光景なわけだが、この志多見砂丘は所在地である加須市の名勝にちゃんと指定されている。
少し丘に入って地面を見てみると
確かに砂の土壌だった。写真じゃ伝わりにくいけど。
砂丘の丘がすぐ裏手にある家の方がたまたま外に出ていらしたのでお話を聞いてみたが、「川砂は粒子が細かいから軒先が砂で汚れることがある」とおっしゃっていた。洗濯物が砂で汚れたりといった生活に関わる影響は特にないらしい。よかった。砂丘が人を困らせてなくてよかった。
もう一度確認すると
こんもり緑が茂った丘も
こんなフルーツ的なものがなってるのも
奥に広がるアカマツの林がある場所も
全て志多見砂丘なのである。
「砂丘」という言葉のイメージに縛られることなく、砂丘の新たな一面を教えてくれた志多見砂丘は(精神論的に)美しかった。
僕の中の砂丘の概念を覆してくれた志多見砂丘に感謝したい。
さて、ここまで日本最大の河畔砂丘である志多見砂丘の素晴らしさを語ってきたわけで、皆さんにも実際に足を運んで頂きたいわけだが、これだけでは行く気にならない!という方のために、志多見砂丘の目の前にあるこちらの施設を紹介したい。
バッティングセンターやビリヤードを揃えた「アミューズメント加須」だ。
いわゆるゲーセンである。主なゲームとしては麻雀格闘倶楽部とパチンコ・スロットゲームであるが奥にはもっと華やかなゲームも揃えられている。
どうだろうか。ゲーセンに行ったことのある人なら一度は見たことのあるゲームの数々が(雑然と)並べられている。
改装が行われていたりもする。堂々としすぎてむしろ気付かないってやつか。早期の完成が望まれる。
またこのビリヤード場は24時間楽しむことが出来る。
長時間の砂丘観察をする場合にはここを拠点とすることも出来るのだ。
そんなわけで「砂丘が見たいけど鳥取は東京から遠すぎる!」って人は手軽にいける志多見砂丘に訪れてみてはいかがだろうか。